安全な案件の探し方

在宅で働く編のアイキャッチ。安全な案件の探し方。オカメインコとウロコインコの小鳥さんたちが同じ方向へ飛ぶ姿のイラスト入り。

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仕事を探していたころ、私がいちばん知りたかったのは、個人情報のことでした。

応募する時には、履歴書や職歴書のようなものを出します。身分証明書を求められることもあります。でも、相手とは会っていません。やり取りは、全部オンラインです。相手がいい人なのか、悪い人なのか、分かりません。ネットに口コミが全然ない所もありました。

報酬がきちんと振り込まれるかどうかも、もちろん気になります。けれど、その前に、自分の情報が悪用されずに、ちゃんと仕事に結びつくのか。相手は、本当に信用できるのか。そこが、いちばん知りたかったのです。

当時の私は、「出さなきゃいけないから、出す。ためらうなら、応募しない」と思って、出していました。

その問いを、公的な資料と、仕事を探すサイトの決まりで、確かめていきます。

正直に書きます。私は、仕事を探すサイトで応募を続けましたが、受注する所までは行っていません。私の体験として書いているのは、応募の前に見ていたこと、在宅で電話を受ける仕事で2つの会社と契約した時のこと、テスト案件で引っかかった話、無料のお試しで課金された話の4つで、ほかは、資料と決まりを確かめて書いたことです。


先に、短い答え

個人情報を渡す先は、2つあります。仕事を探すサイトの運営と、仕事を発注する相手です。この2つは、守られ方が違います。

  • 運営に出す本人確認の書類は、発注する相手には伝わりません。
  • 発注する相手から求められた個人情報を出すかどうかは、出す側が決めてよいことです。
  • 履歴書や職務経歴書を相手に出す時は、連絡先を書かない形で出します。
  • 相手が誰か分からない時は、住所や口座、免許証の画像を渡しません。

人を疑うのが苦手でも、この線を知っていれば、守れます。順に書きます。


個人情報は、誰に渡しているのか

運営に出すもの

仕事を探すサイトには、「本人確認」の仕組みがあります。免許証などを出して、登録した人が本人だと確かめてもらうものです。

この書類の出し先は、サイトの運営です。たとえばクラウドワークスのヘルプ(「クライアントから個人情報を提出依頼された場合の対応について」)には、本人確認の後に、本人確認書類や非公開の登録情報が「他のユーザーに伝わることはありません」と書かれています。

運営に出した書類が、応募した相手にそのまま見えるわけではない、ということです。

相手に出すもの

私は、履歴書や職歴書のようなものを、サイトの運営にも出しました。仕事を紹介するために経歴を知りたい、ということでした。応募した相手にも、直接、出しました。

相手に出すほうは、どういう扱いなのか。同じヘルプには、発注する側が契約の時に個人情報の提出を求める場合がある、と書かれています。そのうえで、提出は「ワーカーの任意」だとあります。使い道と、出した後の扱いを、相手と相談して決めてください、という書き方です。

履歴書と職務経歴書についても、別のヘルプ(「履歴書・職務経歴書提出依頼への対応について」)に、同じことが書かれています。提出は任意。そして、出す時は「連絡先などを記載しない状態で」出すように、とあります。このサイトは、やり取りをサイトの外へ持ち出されないように、連絡先の交換を原則として禁じているからです。

ランサーズは、もう一歩、踏み込んでいます。「仕事依頼ガイドライン細則」には、履歴書や氏名、住所、電話番号などを「提案時の要件」に書いた仕事は依頼できない、とあります。例として挙げられているのが、「提案時に履歴書を添付してください」という文です。

私は、「出さなきゃいけないから出す」と思っていました。連絡先も、書いたまま出していました。

連絡先を書かずに出す、という決まりは、知りませんでした。小さな文字で書いてあったのかな、と思います。読んでいませんでした。

決まりの上では、出すかどうかも、出す側が決めてよいことでした。

相手が誰か分からない時

サイトの外で出会った募集は、もっと気をつけます。

国民生活センターは、2026年5月19日の注意喚起(「簡単なタスクで稼げるとうたう副業トラブルに注意!」)で、副業の申し込みの時に、住所や氏名、銀行口座、免許証などを求められることがあり、「悪用される可能性が否定できません」と書いています。相手が誰か分からない時は、安易に教えないでください、という助言です。

同じ資料には、副業の申し込みをきっかけに、消費者金融から借り入れをさせられた相談が載っています。

マイナンバーを求められたら

業務委託の仕事では、契約先からマイナンバーを求められることがあります。これは、契約先が税務署に出す書類(支払調書)に書くためのものです。

内閣官房・内閣府・国税庁のリーフレット(「契約先から報酬などを受け取る方は 契約先へ マイナンバーの提供が必要です」)によると、提供が要るのは、一定の条件に当たる場合です。原稿料などの報酬では、同じ相手から1年に受け取る金額の合計が5万円を超える場合が、それに当たります。

リーフレットには、「マイナンバーの提供を求めている企業等が契約先か、よくご確認ください」とも書かれています。


私が見ていたこと

当時の私が、応募の前に見ていたものを書きます。

募集主の実績と、採用された人の感想

仕事を探すサイトでは、募集を出している人の実績が見られます。私がまず見ていたのは、そこです。今までどれだけの募集をかけていて、どれだけの人を採用しているのか。採用された人たちの感想はどうか。これは、絶対に読みます。

感想を書いている人の実績も見ます。たくさん仕事をしている人なのか、まったくの初心者の方なのか。実績の件数が出ますので、そういった所も見ます。募集主にも、応募する人にも実績がなければ、ちょっとおかしいな、と思います。

「◯◯するだけで月30万円!」のような、甘い言葉すぎるものには、さすがに引っかかりません。でも、自分から見て「おいしそう」と思う案件はあります。そういう時は、やっぱり、募集主と応募した人たちの実績を見ます。全然採用されていなかったり、採用された人たちの感想が良くなかったり、ということもあります。ちょっとでも引っかかるものは、遠慮していました。

会社の口コミ

長く契約する相手の会社は、ネットの口コミで確かめました。

在宅で電話を受ける仕事では、私は2つの会社と契約しました。

1社目は、口コミもあり、教育もしてくれる会社でした。ここは、10年ぐらい続きました。

2社目は、小さな会社でした。ホームページはあって、良いことが書いてあります。ところが、口コミが一つもありませんでした。それなりに募集をかけていれば、やめる人もいるわけで、口コミが無いというのは、ありえないことでした。

入ってみると、ホームページの説明と、実際は違っていました。あとから続く人のために書かれた口コミは、消されていきました。そして、電話を受けるだけのはずが、売り上げの数字を求められるようになりました。話が違うので、やめました。

そういう所もあると、勉強になりました。


私が引っかかった形は、決まりで禁じられていました

それでも、私は一度、引っかかっています。

仕事を探していたころ、応募のときのテスト案件を1つ受けました。そういう時は、仕事が欲しいのです。

最初は、ちゃんと正規のやり取りでした。サイトの中のやり取りで、お試しの案件を納品したのです。すると、「ちょっと間違っている」と言われ、もう一回出して、と言われました。資料が欲しいとお伝えすると、「LINE で送る」と返ってきました。LINE で送られてきたのは、その会社の企画書でした。私は、ごく自然に受け取って、もう一度、納品しました。

それっきり、何の返事もなくなりました。私も引っかかってしまったのだな、と思います。

そのあと、私は何もしませんでした。サイトに知らせる元気も、ありませんでした。「ああ」と思って、勉強になったな、と思って、終わりました。

今回、サイトの決まりを確かめました。たとえばクラウドワークスの「仕事依頼ガイドライン」(令和7年3月14日改訂)は、発注する側に、次のような依頼を禁じています。

  • メールアドレスや電話番号、LINE の ID など、直接の連絡先を示す依頼
  • 仮払いの前に、作業が必要になる依頼
  • 無報酬のテストライティングやサンプル作成を求める依頼(基準に届かなければ払わない、という形も含む)
  • テストや初回だけサイトを使って、そのあとはサイトの外の直接の取引へ誘う依頼

私が出会った形は、いまの決まりでは、発注する側に禁じられている形でした。運が悪かった、という話ではなかったのです。

これを知って思うのは、「悪い人って、いるよな」ということです。ずるい人、悪い人、やっぱり、いろんな人がいます。

知らせる先も、ありました。同じサイトの注意喚起(「不審な業務依頼やサービス外誘導にご注意ください」2025年2月20日)は、こうした依頼に出会ったら、応募や契約をせず、「この仕事を通報する」や「違反報告をする」から事務局へ知らせてください、と呼びかけています。

守ることは3つです。

  • 仮払いを確かめてから、作業を始める
  • 連絡は、サイトの中で完結させる
  • サイトの外での取引の誘いは、受けない

「サイトを通さず直接契約しませんか?手数料分お得ですよ」という誘いは、一見親切に聞こえます。しかし直接取引になると、サイトの仮払いや運営への通報は使えなくなり、未払いのリスクは自分で負うことになります。手数料は「保険料」だと考えると、守りの意味が見えてきます。


数字で見ると

危ない募集は、どのくらいあるのか。公的な数字を確かめました。

国民生活センターの発表(「スキマ時間に気軽に稼げる等とうたう副業トラブル!」2024年9月4日)によると、「簡単なタスクを行う副業」についての相談は、2020年度の1,341件から、2023年度には3,694件に増えています。

きっかけが SNS だった相談の割合は、2020年度の23%から、2023年度は63.4%になりました。払った金額の平均も、約28万円から約76万円へ上がっています。

簡単なタスクの副業についての相談は、2020年度の1,341件から2023年度の3,694件に。きっかけが SNS の割合は23%から63.4%に。平均の契約購入金額は279,519円から763,117円に。

図表:「簡単なタスク」の副業トラブルの増え方(2020年度→2023年度)
出典:国民生活センター「スキマ時間に気軽に稼げる等とうたう副業トラブル!」(2024年9月4日)

厚生労働省の委託事業「ホームワーカーズウェブ」のよくある質問には、悪質な業者の特徴が並んでいます。

  • 仕事の斡旋を「確約」する代わりに、高額な登録料・受講料・教材費を請求する
  • 高額な報酬を約束する
  • やたらと初心者を募集している
  • 「楽」「簡単」を強調している
  • 所在地や電話番号などの連絡先、仕事内容の詳細が説明されていない

「報酬を受け取りながら学べる」

「勉強ができて、お金ももらえる」といううたい文句の募集も見かけます。どうしてそんなことが成り立つのだろう、と私は思います。

先に挙げたサイトの注意喚起には、まさにこの形が、事例として載っていました。「報酬を受け取りながら学べる」「実績になる」と言って、オンラインの面談へ誘い、スクールへの入会を強く勧める、という例です。

学ぶためにお金を払うこと自体が、悪いわけではありません。私は、学ぶ時には、いきなりお金を払うのではなく、まず無料の説明会や勉強会に出て、自分に必要かどうかを考えるようにしてきました。気をつけたいのは、「仕事を始める条件」として、教材や登録料を払わせる募集です。自分で選んで学ぶことと、仕事の条件として払わされることは、別のものです。


お金を払ってしまった後に、できること

「仕事を紹介するので、先にこの教材を」と言われて、払ってしまった。その後にも、道はあります。

特定商取引法は、こうした取引を「業務提供誘引販売取引」と呼んで、決まりを置いています。消費者庁の「特定商取引法ガイド」によると、事業者は、契約の前と後に、決められた書面を渡さなければなりません。そして、その書面を受け取った日から数えて20日以内なら、契約を解除(クーリング・オフ)できます。

事業者が事実と違うことを言ったり、おどしたりしたせいで、クーリング・オフをしなかった場合は、20日を過ぎていても、できます。

自分の場合に当てはまるかどうかは、消費生活センターに相談すると、一緒に確かめてもらえます。

私の場合:無料のお試しの課金

これとは別の話ですが、私にも、お金の失敗があります。

偉そうに書いている私も、英語のサイトの無料のお試しで、課金の条件を読み落としたことが、二度あります。1回目は返金を諦め、2回目は諦めずに取り戻しました(その話は『在宅ワークの道具とAI活用法』に書きました)。

規約や条件を「最後まで読む」。地味ですが、課金の条件の読み落としを防ぐのは、ここです。


条件を、読んで、残す

仕事が始まってから、いちばん多いトラブルは何か。これも、数字を確かめました。

厚生労働省が弁護士会に委託している相談窓口「フリーランス・トラブル110番」には、2021年度(令和3年度)に4,072件、2025年度(令和7年度)には13,400件の相談が寄せられました。

相談の中身でいちばん多いのは、「報酬の支払い」で、30.9%です(2026年4月〜8月の集計)。全額が払われない、一方的に減らされる、支払いが遅れる、といった相談です。次に多いのが「契約条件の明示」で、15.6%。書面をもらっていない、条件がはっきりしない、という相談です。

払ってもらえない。条件を、文字でもらっていない。この2つで、半分近くになります。

契約の前に確かめる7つ

契約の書面は読みにくいものですが、次の7つは飛ばさずに目を通します。

  1. 業務内容(何を、どこまでやるのか)
  2. 報酬額・支払日(税込か税抜か、手数料はどちらの負担か)
  3. 納期・納品方法
  4. 著作権の帰属(実績として公開してよいか)
  5. 守秘義務
  6. 契約解除の条件
  7. 損害賠償の範囲(上限のない条項に気をつける)

疑問は、その場で確かめます。まともな発注者なら、契約前の質問を嫌がらないはずです。質問に答えたがらない相手は、契約すべき相手かを考え直してよい相手です。

口約束を、文字にする

友人・知人相手でもトラブルは起きます。納品後に「そんなつもりじゃなかった」と言われ、報酬がもらえなくなるケースもあります。相手が親しい人ほど「今さら確認なんて」と思いがちですが、確認は疑いではなく、関係を守るための礼儀です。

電話やビデオ会議で決まったことは、その日のうちに、メール1往復で文字にします。こんな形で足ります。

「お電話ありがとうございました。内容を確認させてください。①毎月記事4本(各2,000字)②毎月末納品③1本◯◯円・翌月15日お支払い——この理解で合っておりますか」

相手から「はい、その通りです」と返信が届けば、それが記録になります。

法律の決まりは、相手によって違います

2024年11月に施行されたフリーランス法は、発注する事業者に、取引の条件を書面やメールで示すことを義務づけています。

ただ、気をつけたい所があります。公正取引委員会の特設サイトによると、この法律の決まりは、発注する相手によって、当てはまる範囲が違います。

発注する相手当てはまる決まり
従業員を使っていない(個人で発注している、など)取引条件の明示だけ
従業員を使っている取引条件の明示に加えて、報酬を60日以内に支払うこと、など

「60日以内に支払う」という決まりは、個人で発注している相手には、当てはまりません。ですから、相手が個人の時ほど、支払いの日を、自分で確かめて、文字で残しておくことが大事になります。くわしい決まりは、『はじめての在宅ワーク準備ガイド』の5に書いています。


応募の前の「確かめの記録」

応募のたびに、頭の中で確かめるのは大変です。書き込める形にしました。1件につき、数分で書けます。

確かめること記入例
募集主の実績(募集の数・採用の数)募集12件・採用9人
採用された人の感想5件。「支払いが早い」が2件。悪い感想は無い
会社の名前で検索した口コミ見つからない → 応募を見送る
仕事の内容と報酬は、具体的か1,500字の記事1本・◯◯円・納期1週間
仮払いの後に作業が始まる形かはい
サイトの外(LINE など)へ誘われたかいいえ
求められた個人情報職務経歴書(連絡先は書かずに出す)
働く前に、お金を払う話が出たかいいえ

1つでも引っかかったら、応募をやめて大丈夫です。私は、ちょっとでも引っかかるものは、遠慮していました。

記録を残しておくと、あとで相談する時にも、そのまま材料になります。


困ったときの窓口

万一トラブルに遭ってしまったら、一人で抱え込まないことが何より大切です。

  • 仕事を探すサイトの「違反報告」=サイトの中の募集やメッセージには、通報の入口があります。
  • 消費者ホットライン「188(いやや)」=局番なしでかけると、身近な消費生活センターなどを案内してもらえます。相談は無料です。通話料はかかります。契約する前の「この案件、怪しくないですか」という相談にも応じてもらえます。
  • フリーランス・トラブル110番=厚生労働省の委託事業で、報酬の未払いなどを、弁護士に無料で相談できます。電話は 0120-532-110、受付は平日の9時30分から16時30分です。
  • 警察相談専用電話「#9110」=犯罪に当たるのか分からないけれど、警察に相談したい、という時の電話です。受付は平日の昼間で、通話料がかかります。いますぐ来てほしい、という緊急の時は、110番です。
相談窓口「消費者ホットライン188」の案内図。局番なしでかけられ、近くの消費生活センターにつながる。相談は無料。トラブル時は、まず証拠を残し、次に支払いを止め、最後にカード会社に連絡する。

図表:トラブル時の相談窓口「消費者ホットライン188」
出典:消費者庁「消費者ホットライン」

相談するときは、いつ・誰と・何を約束し・何が起きたかのメモと、やり取りの記録を手元に用意しておくと、話が早く進みます。やり取りの画面は、消さずに、スクリーンショットで残しておいてください。

「騙された自分が恥ずかしい」と、黙ってしまいたくなることもありますが、相談は、次の被害を出さないための行動でもあります。私は、あの時、知らせる元気がありませんでした。元気が無い時は、すぐでなくてもかまいません。記録だけ、残しておいてください。

「ちょっと聞いてよ」と言える相手を持つ

家族に話しておくことも、有効な備えです。「在宅ワークを探している」と伝えておけば、怪しい話に出会ったとき、「ちょっと聞いてくれる?」と相談できる相手が家の中にいることになります。

職場に通っていると、休憩室の雑談が、自然と情報網の役割を果たすことがあります。在宅では、その情報網を自分で作り直すことになります。オンラインの集まりでも、趣味のつながりでもかまいません。


よくある質問

Q1. テストの記事を出したのに、返事が来ません。

A. 私と同じ形です。無報酬のテストを求める依頼は、仕事を探すサイトの決まりで禁じられていることがあります。その募集のページから、違反の報告ができます。出したものは戻りませんが、やり取りの記録は残しておいてください。次からは、仮払いが済んでいるかを確かめてから、作業を始めます。

Q2. 仕事を始める条件だと言われて、教材を買ってしまいました。

A. 決められた書面を受け取った日から20日以内なら、契約を解除できる場合があります。早めに、消費者ホットライン「188」へ電話してください。払った日、相手の名前、やり取りの画面を、手元に用意しておきます。

Q3. 知らない相手に、免許証の画像を送ってしまいました。

A. まず、消費者ホットライン「188」か、警察相談専用電話「#9110」に相談します。あわせて、個人の信用情報を扱う機関に、「本人申告」という届け出ができます。たとえば日本信用情報機構(JICC)は、免許証の画像を送ってしまった場合を、届け出の例に挙げています。届け出ておくと、その名義で借り入れの申し込みがあった時に、貸す側が気づく手がかりになります。ただ、これで悪用を必ず防げる、というものではありません。全国銀行個人信用情報センターも、効果を保証するものではないと書いています。

Q4. 知人の紹介なら、安心ですか。

A. 人づての紹介は、安心しやすい入口です。ただ、紹介してくれた本人が、だまされていることがあります。どの入口で出会った募集でも、上の「確かめの記録」は、同じように通してください。相手を疑うためではなく、相手が誰であっても、同じことをするためです。


まとめ:疑う人にならなくても、守れる

会ったことのない相手を、信用できるのか。最初の問いに戻ります。

私は、もともと、あまり人を疑わずに、すぐ信じるほうです。よく、だまされます。だからといって、まず人を疑う人にも、なりたくありません。あのころの自分に声をかけるなら、「まあ、ほどほどにね」です。

調べ直して分かったことを、並べます。

  • 個人情報を渡す先は、2つある。 運営に出す本人確認の書類は、相手には伝わらない。相手に出すものは、出すかどうかを、自分で決めてよい。
  • 私が引っかかった形は、決まりで禁じられていた。 無報酬のテストも、サイトの外への誘いも。知らせる入口もあった。
  • 払ってしまった後にも、道がある。 取り消せる期間があり、無料で相談できる窓口がある。

相手がいい人か、悪い人かは、会っていなければ、分かりません。分からなくても、できることがあります。実績と感想を読む。仮払いを確かめる。やり取りは、サイトの中でする。条件は、文字で残す。これは、相手を疑うことではありません。相手が誰であっても、同じようにすることです。

すぐ信じるほうの私でも、これなら、できます。

探す先の一つとして、在宅で電話やメールの応対をする仕事のことを、『在宅ワーク職種ガイド【オンライン事務・カスタマーサポート】』に書いています。

参考にした公的なページ・公式のページ(本文に出てきた順)

  • クラウドワークス ヘルプ「【ワーカー】クライアントから個人情報を提出依頼された場合の対応について」「【ワーカー】履歴書・職務経歴書提出依頼への対応について」
  • ランサーズ「仕事依頼ガイドライン細則」
  • 国民生活センター「簡単なタスクで稼げるとうたう副業トラブルに注意!」(2026年5月19日)
  • 内閣官房・内閣府・国税庁「契約先から報酬などを受け取る方は 契約先へ マイナンバーの提供が必要です」
  • クラウドワークス「仕事依頼ガイドライン」(令和7年3月14日改訂)/「【注意喚起】不審な業務依頼やサービス外誘導にご注意ください(事例紹介)」(2025年2月20日)
  • 国民生活センター「スキマ時間に気軽に稼げる等とうたう副業トラブル!」(2024年9月4日)
  • 厚生労働省委託事業「ホームワーカーズウェブ」よくある質問(自営型テレワーカー編)
  • 消費者庁「特定商取引法ガイド」業務提供誘引販売取引
  • 厚生労働省「フリーランス・トラブル110番の相談及び和解あっせん件数」(令和8年8月分)
  • 公正取引委員会「フリーランス法特設サイト」
  • 消費者庁「消費者ホットライン」
  • 日本信用情報機構(JICC)「不正利用防止の届け出」/全国銀行個人信用情報センター「本人申告の手続き」

※決まりや窓口の情報は、変わることがあります。最新の内容は、それぞれの公式のページでご確認ください。