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「学び直したとして、それで何が作れるの?」
そう思う方も、いらっしゃると思います。
この記事は、その答えの一つです。IT の知識ゼロから学び始めた私が、最初に作ったのは、友人の農園のサイトでした。うまくいったことも、いま見ると恥ずかしいことも、そのまま書きます。
友人は、直販に切り替えたいと思っていました
友人は、ブルーベリーの農園を営んでいます。私がサイトを作ったころは、ひとりで営んでいました。もともとは私の近所に住んでいて、移住したので、いまは遠く離れた土地にいます。
農園のブルーベリーは、大きなネットのモールに出店して売っていました。けれど出店の手数料が高く、友人はずっと、自分のサイトから直接売る形に切り替えたいと思っていました。
友人自身は、パソコンにくわしい人です。それでも、畑仕事が忙しすぎて、手が回りません。直販のお店は立ち上げてあったものの、デザインや使い勝手に課題を抱えたままでした。
なんとかしてあげたい。そう思いながら、私にはパソコンのスキルがありません。どうしようもなく見ているうちに、何年も経ちました。
頼まれていないのに、押しかけました
とてもお世話になってきた、大事な友人です。
直さなければいけないと、本人もわかっています。でも、できない。では、誰がやるのか。スキルはないけれど、気持ちがあるのは私だけじゃないか。「やっぱり私しかいないよなぁ」と、じわじわ思うようになりました。
私が WEB マーケターの講座に申し込んだ時には、農園のことも、頭にありました。講座の途中から、学んだことを実地で試す場として、サイトを作り始めました。
頼まれたのではありません。私から押しかけた形です。
「出しゃばった」と言うと自虐に聞こえますが、理由があります。プロに外注すれば、数十万円になる作業です。出来の差はあるにせよ、「無料で助けて」と頼むには、少し重い。友人の側からは、言い出しかねる作業だったと思います。
だから、友人の気持ちの負担をなるべく軽くしたくて、「私から押し付けた」形にしました。
どこまで関わるかは、最初から決めていました
やるからには、とことんやろうと思っていました。
ただ、線は引いていました。経営のことと、畑仕事のことです。この二つは農園の代表である友人の領分なので、立ち入るつもりは、まったくありませんでした。
それ以外の、ほとんど手つかずだった周りのことに、自分で責任の取れる範囲で、全力を注ぎ込みました。講座を受けたことも含めて、自分が納得できる形で手伝おうと思っていました。
作っている間、友人と細かく相談することは、ほとんどありませんでした。お店の所だけは、友人がこの先、動かしていく所なので、「これでいいかな」と確かめました。ほかは、私のほうで進めました。長い付き合いの中で、友人がどんな仕事をして、何を大事にしているかを、ある程度わかっていたからできたのだと思います。
何を、どの順で作ったか
順番は、こうでした。
- 講座で習ったやり方で、検索から読んでもらうための記事を書く
- 記事を載せる場所として、サイトを作る
- ほかの記事も書く
- お店の仕組みをつなぐ
- 全部そろえてから、公開する
私が講座で習ったのは、ブログの記事の書き方でした。けれど、農園にふさわしいのはサイトでした。そこで、サイトの作り方は独学で進めました。お金を払って買ったのは、サイトの見た目を決めるテーマだけです。
初めて人に読んでもらった私の文章は、このサイトの記事です。キーワードと関連する情報を調べまくって、それをつないで、講座の先生に添削をしてもらいながら書きました。調べものは全部、手作業です。もう夢中で、課題をこなすことしか頭にありませんでした。
お店の仕組みは、選び直しました。それまで使っていたものは、私たちの目的には、とてもシンプルでした。そこで、いろいろなお店の仕組みを比べて、費用、自由度、日々の管理のしやすさで、別のものを選びました。機能が多く、自由に作り込めるので、素敵なお店ができるのではないかと思ったのです。
物を売るためのサイトです。ですから、「公開してから、あとでお店を足す」という形にはしませんでした。記事を先に書きましたが、公開の日には、お店もそろっていました。
作り始めてから公開まで、半年近くかかったと思います。
見せた日の反応は、薄いものでした
できあがったサイトを友人に見せたとき、反応は、正直、薄いものでした。
「あ、そう」というくらいです。もっと喜んでもらえるかなと期待していたので、ちょっとしょんぼりしました。
感謝してほしくて関わったのではありません。学んだことを実地で試す、スキルアップの勉強をさせてもらうつもりでした。それでも、もう少し喜んでくれるかな、と思っていたのです。
何か月か経ったころ、サイトのお問い合わせフォームから、お客さんが苗木について質問をくれました。友人が、「こういう問い合わせが来たのが嬉しい」と言ってくれました。
そのとき、やっと、ホームページが働いていることを認めてもらえた気がしました。
こうして話してみて気づいたのは、私は緊張しながら作っていたのだな、ということです。喜んでもらいたい。でも、喜んでもらえるかわからない。その緊張の中で作っていたものが、やっと認めてもらえた。とにかく安心した、に尽きます。
その後のこと
サイトは、「冷凍ブルーベリー」に関わる言葉の検索で、1位を取りました。検索の順位は動いていくものなので、いまもずっとそう、というわけではありません。それでも、一度は取りました。農園のブルーベリーが、全国のお客さんに届くようになりました。
サイトの出来がどのくらいなのかを、外の物差しで確かめたくて、Google の広告の審査にも出してみました。審査は通りました。ただ、ここは友人が自分の商品を売るためのサイトです。よその商品の広告を載せるわけにはいきません。ですから、広告は載せないままです。
うまくいった理由を聞かれたら、私はこう答えます。もともと、扱っている商品がとても良かった。それに尽きます。サイトが見つけてもらえたのは、検索のための工夫がうまくいったからです。そこだけは、学んだことを忠実に、徹底的に手作業でやりました。
友人にも、当時のことを聞いてみました。
正直、私のパソコンのスキルは高いと思っていなかったので、できあがったものは自分で手直しすることになるだろう、と思っていたそうです。「ふたを開けてみたら、ほぼなかった」と話してくれました。
いまは、ホームページから直接来てくれるお客さんが増え、お知らせを受け取る登録も70名くらいになったそうです。モールの店から来たお客さんもいれば、そうでないお客さんもたくさんいます。いつかはモールをやめて、直販だけで売っていく。その道が具体的に見えてきた、と友人は言います。
「見た瞬間に評価できることは少なかったけれど、いまになって、評価できる点がたくさんある」。これも、友人の言葉です。
友人の農園のサイトは、こちらです。ブルーベリーの写真が、たくさんあります。
写真の反省
うまくいかなかったことも、書いておきます。写真です。
写真を整える、というのは、大きさや明るさをそろえることなのだと思います。けれど当時の私には、その知識がまったくありませんでした。撮り直すこともせず、それまでに在った資料の写真を、そのまま使いました。
いま見返すと、明るいものも暗いものもあり、大きさも縦横の比率も、みんなばらばらです。
商品が良くて、検索の工夫がうまくいったので、サイトは働いてくれました。けれど、「良い商品があれば、ほかはどうでもいい」ということではありません。ほかも良ければ、もっと良くなる。そういうことなのだと思います。
いま直すなら、まず縦横の比率をきちんと考えます。それから明るさをそろえて、写真全体に統一感を出したいです。強くそう思っています。
対価の話
友人は、「何もお返しできていないのが、少し申し訳ない」と言います。
そして、こうも言っていました。誰かを手伝いたいと思っている人は、安くてもいいので、対価のことを最初に話しておくといい。とても助かって、とてもありがたい。でも、何も返せていないと、手伝ってもらった側にも、居心地の悪さが残るから、と。
手伝ってもらった側の、正直な言葉だと思います。
私のほうは、こう思っています。最高品質の冷凍ブルーベリーを、たくさんいただきました。実地で経験を積ませてもらいました。検索の結果も出せました。友人も、自分のサイトでお客さんを集められるようになりました。お互いにとって、良い結果だったと思っています。
サイトの手入れは、いまも続けています。儲かりはしませんが、楽しく、学んだことを活かせています。
友人のサイトづくりのよくある質問
ここから先は、よく寄せられる疑問への答えです。私自身の体験のほかに、この記事で調べた資料と、公的な情報をもとにまとめました。参考としてお読みください。
Q1. 頼まれていないのに作って、迷惑にならない?
A. この記事を書いた私が最初に決めたのは、どこまで関わるかでした。経営と畑仕事は、農園の代表である友人の領分なので、立ち入りませんでした。お店の所だけは、友人がこの先動かしていく所なので、「これでいいかな」と確かめました。押しかける形にしたのは、プロに頼めば数十万円になる作業を、友人の側からは言い出しにくいだろう、と思ったからです。友人からは、手伝いたい人は、安くてもいいので対価のことを最初に話しておくといい、と聞きました。何も返せていないと、手伝ってもらった側にも居心地の悪さが残るから、という理由です。
Q2. まったくの初心者でも作れる?
A. この記事を書いた私は、IT の知識ゼロから講座で学び、講座の途中から、学んだことを試す場として、このサイトを作り始めました。講座で習ったのはブログの記事の書き方で、サイトの作り方は独学でした。お金を払って買ったのは、サイトの見た目を決めるテーマだけです。作り始めてから公開まで、半年近くかかりました。作った順番は、記事を書く、サイトを作る、ほかの記事を書く、お店の仕組みをつなぐ、全部そろえてから公開する、でした。
Q3. 作ったあと、続けるお金と手間は誰が持つ?
A. この記事を書いた私の場合、サイトの手入れは、いまも私が続けています。お店の仕組みは、費用、自由度、日々の管理のしやすさで比べて、選び直しました。お店の所は、友人がこの先動かしていく所です。友人は「何もお返しできていないのが、少し申し訳ない」と言い、手伝う人は、対価のことを最初に話しておくといい、と話してくれました。この記事では、対価はお金でなくてもかまわない、と書いています。私は、冷凍ブルーベリーをたくさんいただき、実地で経験を積ませてもらいました。
誰かを手伝ってみたい方へ
学んだことは、外に出して初めて、「これは人の役に立つのだ」と、自分でも気づけます。私の場合、それが友人の農園のサイトでした。
もし、身近な誰かを手伝ってみたいと思っているなら、私の経験から言えるのは、三つです。
- どこまで関わるかを、最初に決めておく。相手の領分には、立ち入らない。
- 対価のことは、最初に話しておく。お金でなくてもかまいません。
- 最初の反応が薄くても、がっかりしすぎない。働きが見えるまでには、時間がかかります。
ここに至るまでの通しの話は、こちらに書きました。
農園のサイトは、この講座の課題から始まりました。
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