同居でも「自分だけの空間」をつくる|一緒にいたい、一人でもいたい

これからの暮らし編のアイキャッチ。同居でも「自分だけの空間」をつくる、一緒にいたい、一人でもいたい。ウロコインコとオカメインコの小鳥さんたちが向かい合って描かれたイラスト入り。

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一緒にいるのもいいけれど、一人でもいたい。

私は、そういうほうです。同じ屋根の下にいて、干渉しすぎない関係が、心地よいと思っています。

この2つは、両方、かなうものなのか。

わが家の場合を、書きます。部屋の分け方と、音のことと、部屋に置いた備えのことです。備えのほうは、あまり自慢できる話ではありません。


1. わが家は、それぞれに部屋があります

わが家には、私の部屋と、夫の部屋があります。

家を建て替えた時に、子ども部屋のつもりで作った部屋がありました。いまは、そこが夫の部屋です。もともと夫婦の部屋だった所が、私の部屋になりました。

私の部屋は、私にとって、自分の基地です。安心できる、シェルターのような場所です。仕事も、ここでしてきました。いまは、1階で作業することが増えました。

「自分だけ部屋を持つのは、気が引ける」という声を、聞くことがあります。私は、気が引けたことがありません。夫にも、部屋があるからです。

片方だけが場所を持つと、不公平の種になるのかもしれません。両方にあれば、それは、お互いさまです。

一緒にいる場所もあります。1階には、私のパソコンと夫のパソコンが、並んでいます。


2. 音|防音のシートを貼ってもらいました

同居の暮らしで、思いのほか気になるのが、音です。

わが家では、隣の世帯との境の壁に、30センチ四方の防音のシートを、夫に貼ってもらいました。

効果は、ものすごくありました。お隣の音が聞こえてこなくなった、ということは、こちらの音も聞こえにくくなった、ということです。日中も夜間も、気持ちの上でも、過ごしやすくなりました。

音を小さくする方法には、種類があります。東京都環境局の生活騒音のページは、こう分けています。

  • 発生源を囲うなど、音の伝わる経路をさえぎる(遮音)
  • グラスウールなど音を吸収する効果の大きい材料を内面にはる(吸音)

わが家のシートは、品の種類でいうと「遮音シート」です。音の通り道をさえぎるほうの品でした。厚手のカーテンやラグは、音を吸うほうの工夫です。

売っている会社のページには、音がどれだけ小さくなるかの数字も出ていました。ただ、それは箱に入れて測った実験の数字で、壁に貼った時の数字ではありません。ここには書きません。わが家で言えるのは、「私には、ものすごく効いた」ということだけです。

賃貸にお住まいの方は、貼る前に、あとで元に戻せる貼り方かどうかを、確かめてください。


3. 扉と、声のかけ方

部屋にいる時に、扉を閉めるかどうか。わが家では、決めていません。その時の気温や、冷暖房しだいです。

声をかける時の決まりも、大げさなものはありません。どちらかが、仕事の電話や会議をしている時は、そっと声をかけるか、ノックをする。そのくらいです。

部屋は分かれていても、声は、かけ合っています。


4. 部屋が足りない時は

それぞれに一部屋、とはいかない家も、多いと思います。ここからは、私が試したことではなく、考え方の紹介です。

  • 背中を壁にする=椅子の向きを変えて、背中の側を壁や棚にする。部屋を増やさなくても、できることです。
  • 一角を仕切る=居間の一角を、本棚やロールスクリーンで仕切る。机と椅子と手元のライトがあれば、そこは自分の場所になります。
  • 時間で分ける=寝室と居間のほかに一部屋あれば、午前と午後で、使う人を替える。

大事なのは、広さより、「ここは私の場所」という線引きを、家族と分け合っていることだと思います。


5. 部屋に置いた備え

自分の部屋は、備えの置き場所にもなります。棚の下の段に備蓄を、上の段に趣味の道具を。そういう、きれいな置き方があります。

わが家は、そうなっていません。

私の部屋には、水と、ライトと、ポータブル電源があります。けれども、置き方は決めていません。点検も、ほとんどしていません。

国は、何と言っているか。確かめました。

  • 量=首相官邸のページは、飲料水を「3日分(1人1日3リットルが目安)」、食料も3日分としたうえで、「大規模災害発生時には、『1週間分』の備蓄が望ましいとされています」と書いています。
  • 続け方=農林水産省の手引きは、「普段の食品を少し多めに買い置きしておき」、古いものから使って、使った分を買い足す方法を、ローリングストックとして紹介しています。
  • 置き方=東京消防庁の手引きは、「重いものを下に収納し、重心を低くする」と書いています。

「重い物は下に」は、手引きにもあるとおりです。合っていないのは、私の部屋のほうです。

非常用のトイレも、忘れやすい物の1つです。わが家は、家と車に置いています。

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家が使えなくなった時の備えと、家に居続けるための備えは、『在宅避難という選択』に書いています。


自分だけの空間のよくある質問

ここから先は、よく寄せられる疑問への答えです。私自身の体験のほかに、この記事で調べた資料と、公的な情報をもとにまとめました。参考としてお読みください。

Q1. 夫婦で部屋を分けると、仲は悪くなる?

A. 部屋の数だけで、仲の良し悪しは決まらない、という考え方があります。この記事を書いた私の家では、夫婦それぞれに部屋があり、扉は気温しだいで開いていて、用があれば声をかけ合っています。1階には、2人のパソコンが並んでいます。私の場合は、一人でいられる場所があるから、一緒にいる時間が楽なのだと思っています。同じシリーズの『家庭内別居は「終わりの形」か?』では、悪くなるかどうかは、寝室の数より、合意と接点の有無のほうが大きい、と書いています。

Q2. 相手に「別の部屋がほしい」とどう切り出す?

A. 片方だけが場所を持つと、不公平の種になることがあります。両方に場所があれば、お互いさまになります。この記事のわが家では、私にも夫にも部屋があるので、気が引けたことはありません。部屋が足りない家なら、居間の一角を本棚で仕切る、時間で使う人を替えるなど、部屋を増やさなくてもできる分け方があります。同じシリーズでは、別室は夫婦仲の評価ではなく、睡眠環境の調整として考える、と書いています。


一人でいられる場所があるから

一緒にいるのもいいけれど、一人でもいたい。わが家では、この2つは、ぶつかっていません。

それぞれに部屋があります。壁には、防音のシートがあります。扉は、気温しだいで、開いていることもあります。用があれば、そっと声をかけます。そして1階には、2人のパソコンが並んでいます。

一人でいられる場所があるから、一緒にいる時間が、楽なのだと思います。

夫婦の距離の取り方は、『夫源病になる夫の特徴とチェックリスト』にも書きました。机まわりのことは、『在宅ワークの部屋づくり5つの工夫』にあります。私が家で働くようになってからの話は、『59歳で、70歳の自分が想像できませんでした』に書いています。

この記事で確かめた文書

(確かめた日=2026年10月6日)